北海道の「男山」|地元・蔵元限定酒、立春春搾りなど、いろいろ紹介します

男山「春の誘い」
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本記事では、北海道旭川市の「男山」で醸造されている日本酒を複数紹介(レビュー)しています。
男山はとても大きい酒蔵で、地元北海道では食品量販店などでも多数陳列されており、道民は気軽に飲むことができますが、時々しか購入することができない「限定品」も多数ありますので、私が飲んだものだけですが、紹介させていただきます。

男山はいわゆる「辛口」日本酒のイメージが強いですが、実は甘い日本酒やフレッシュな日本酒など多数ありますよ

目次

「男山」酒蔵について

男山の酒造り資料館

「男山」に関する基本的な情報

北海道旭川市の酒蔵「男山」の基本情報です。

項目情報
蔵名男山株式会社
所在地北海道旭川市
創業年(西暦)1,887年
創業年(和暦)明治20年
主要な銘柄男山、北の稲穂、復古酒

創業は明治20年ですが、江戸時代に男山八幡宮の名をとって作った酒「男山」を正式継承しておりますので、お酒造りの歴史としてはもっと古いそうです。

男山「酒造り資料館」について

男山には資料館があり、併設されるショップで限定酒を購入することができます。資料館では、復古酒(生)などの蔵元限定酒が購入できるほか、無料(一部有料)の試飲もあります。

酒造り資料館の情報は、別の記事でまとめていますのでのリンクからご覧ください

男山「好都合」(おとくやま)

男山「好都合」の瓶

最初に紹介させていただくのは、こちら「好都合」。これは基本的には北海道内限定のお酒です。

一つ目から、地元限定のお酒で申し訳ありません・・・

男山「好都合」は、新年度の仕込みを行う前に、在庫している日本酒を美味しくブレンドして格安で出荷しているお得なお酒です。

入手方法・価格について

北海道限定とされており、北海道内のスーパーなどでは気軽に購入することが出来ます。また、男山公式の通販サイトなどでも入手することが可能です。

価格は純米酒で1,100円(税込み)、普通酒で660円(税込み)となっており、特に普通酒がお買い得です。また、純米酒については精米歩合が60%の特別純米酒クラスとなっており、こちらもお買い得です。

価格は2022年ころの情報です。
近年は物価高騰で少し価格が上がりましたが、それでも十分お買い得な日本酒です。

「好都合」という名称について

男山「好都合」のラベル
写真左(茶色の瓶)が普通酒、写真右(緑色の瓶)が純米酒です。

年に一度の、おとくやま。

新年度の仕込みを前に、在庫分をブレンドしてつくりました。

お客様はお値打ち価格で楽しめる。

男山は新たな仕込みに打ち込める。

そんな、都合のいい酒です。

引用元:男山「好都合」のラベル

新しいお酒を造るために、在庫のお酒を「お得」に販売する、飲む側も作る側もうれしい日本酒です

男山「好都合」(おとくやま)のスペック

項目情報(普通酒)情報(純米酒)
種類普通酒純米酒
精米歩合非公開60%
原料米国産米100%国産米100%
アルコール度数15%15%

表のスペックは2022の情報です
また、普通酒、純米酒のほか、最近ではスパークリングなども販売されていますよ

男山「好都合」(おとくやま)のこもあき評価

男山「好都合」

男山株式会社「好都合」2022を飲んでみた感想です。

在庫のお酒をブレンドして調味しているので、その年によって違うものと思います。

男山「好都合」(おとくやま)の感想(色と香り)

男山株式会社「好都合」の色

色はほとんどない、無職透明の日本酒でした。

※写真は純米酒のものです。

香りは、純米酒も普通酒も、普通のお酒といった感じです。

男山「好都合」(おとくやま)の感想(味)

普通酒純米酒
・純米酒と比較するとやや甘口な日本酒
・甘さに比べ、酸味や辛さは控えめといった印象
・燗酒にすると、酸味は際立ちとても美味しくなりました。苦みも若干アップしますが気にならない程度
・普通酒は、ぬる燗以上の温度が好きでした
・いかにも「男山らしい」淡麗辛口
・飲み口は甘さを感じますが、すぐに切れて、酸味と旨味を感じます。
・ぬる燗にすると酸味が際立って美味しかったですが、同時に辛味・苦味もアップ
・私としては、冷やし~常温が好みでした。

男山「立春朝搾り」純米吟醸生原酒

「男山」立春朝搾り「純米吟醸生原酒」の瓶

続いて「立春朝搾り」です。

こちらの日本酒は北海道限定という分けではありませんが、立春朝搾りのルールを考えると、ほぼ北海道でしか購入できないと思います。

立春朝搾りとは

立春朝搾りとはその名のとおり、立春(2月4日)の朝に搾った日本酒で、神社でお祓いを受けた後その日のうちに販売される縁起の良い日本酒です。

基本的には熟成具合を見て、いいころ合いに出荷すると思いますが、この日本酒は、立春の日に美味しく出来上がるよう綿密な管理をして出荷いるとの事で、苦労して作られる日本酒です。

また、基本的には出荷されるのではなく、酒屋さんが蔵まで取りに来て販売されるとの事ですので地元でないと飲むことが難しい日本酒です。

なお、基本的には予約制で、このイベントに参加する酒屋さんに予約すると入手可能です。

男山「立春朝搾り」純米吟醸生原酒のスペック

項目情報(令和5年)
種類純米吟醸酒
精米歩合55%
原料米国産米100%
アルコール度数17~18%

男山「立春朝搾り」純米吟醸生原酒のこもあき評価

「男山」立春朝搾り「純米吟醸生原酒」のラベル
香り
軽やか
華やか
甘味
軽快
濃厚
酸味
軽い
強い
旨味
軽い
強い
辛味、苦味
軽い
強い

こもあき評価は「令和5年」です
何年か飲んでいますが、個人的には令和5年が一番好きでした

男山「立春朝搾り」純米吟醸生原酒の感想(色と香り)

「男山」立春朝搾り「純米吟醸生原酒」の色

色は若干ですが黄色い色が付いています。

香りはとても華やかで、メロンや梨の様な甘い香りがします。

また、香りは口の中にしばらく滞在します。

男山「立春朝搾り」純米吟醸生原酒の感想(味)

フレッシュそしてフルーティーな、とても美味しい日本酒です。

薄い梨のような甘みを感じた後から酸味と旨味、そして最後は下がピリピリするような辛さを味わうことが出来ました。最高です。

辛さは、フレッシュ酒に良くあるものですが、2日目に飲んだ時には弱くなっていました。

男山「扁平精米80%の純米酒」

扁平精米80%の純米酒「男山やってみるべ部04」の瓶

続いて紹介するのは、男山「やってみるべ部」の扁平精米80%の純米酒です。

このお酒は、私個人としてはとても好きだったのですが、この購入した1本以降見かけることは無くなりました。

「やってみるべ部」について

北海道民にはなじみ深い言葉「やってみるべ」は、標準語だと「やってみよう」となりますが、意味合い的には「ダメ元」的な要素も含まれている感じです。

”「やってみるべ部」は、これまでの既成概念にとらわれずに失敗を恐れずチャレンジしていくシリーズ”として変わった日本酒を数量限定で販売しており、「アンケート」を出すことで自分のアイディアの日本酒を造ってもらえる「かも」しれません。

扁平精米とは

箱館醸蔵(郷宝)の精米サンプル

扁平精米は、お米を丸く削るのではなく、表面を均等に削ることで、不要なたんぱく質を効率よく削り取るようにした技術です。

今回のお酒の精米は80%ですが、もっと高精米と同等になると考えられる、高コスパの日本酒です。

写真は北海道の酒蔵「郷宝」のショップに展示されていたものです
なんだか・・・ごめんなさい

男山「扁平精米80%の純米酒」のスペック

項目情報
種類純米酒
精米歩合80%(扁平精米)
原料米国産米100%
アルコール度数15%

男山「扁平精米80%の純米酒」のこもあき評価

扁平精米80%の純米酒「男山やってみるべ部04」のラベル
香り
軽やか
華やか
甘味
軽快
濃厚
酸味
軽い
強い
旨味
軽い
強い
辛味、苦味
軽い
強い

男山「扁平精米80%の純米酒」の感想(色と香り)

扁平精米80%の純米酒「男山やってみるべ部04」色

若干黄色みがかっている印象で、スッキリした綺麗な色をしています。

香りは、吟醸ではないので普通の日本酒の香りを想像していましたが、少し違います。

温めるとよくわかりますが、薄いレモングラスの様な香りに感じました。

この価格でこの香り!すばらしい!

男山「扁平精米80%の純米酒」の感想(味)

淡麗で、いわゆる「やや辛口」の日本酒で、甘すぎず辛すぎず丁度良い感じです。

特徴としては、薄めたレモンの様な酸味を持っており、中盤から苦み、辛みを感じてすっとキレていく感じです。

甘すぎず、飲みやすくてグイグイ飲んでしまいました。

簡単に言うと、流行りの味

また、精米歩合80%なので雑味がある日本酒を想像していましたが、雑味はほとんどなくとても美味しいです。これで税込み1000円くらいなのですから、とてもコスパが良い日本酒です。

2025年5月に蔵元のショップにも行ってみましたが、この「扁平精米」はおいていませんでした・・・再販しないかな

男山「甘口純米酒」(蔵元限定販売品)

男山の蔵元限定「純米甘口」の瓶

続いては、蔵元直営店限定の「甘口純米酒」です。

男山「甘口純米酒」(蔵元限定販売品)のスペック

項目情報
種類純米酒
精米歩合60%
原料米国産米100%
アルコール度数11%(低アルコール)

低アルコールと言っても、度数は11%もあります
呑みすぎにはご注意を

男山「甘口純米酒」(蔵元限定販売品)のこもあき評価

男山の蔵元限定「純米甘口」の札
香り
軽やか
華やか
甘味
軽快
濃厚
酸味
軽い
強い
旨味
軽い
強い
辛味、苦味
軽い
強い

男山「甘口純米酒」(蔵元限定販売品)の感想(色と香り)

男山の蔵元限定「純米甘口」の色

色は金色系で、結構濃いです。

香りは、桃や梨の様なフルーティな香りと、カラメルのような濃厚な香りが混ざっているような感じでした。

つまり、いい匂いです。

男山「甘口純米酒」(蔵元限定販売品)の感想(味)

甘口と銘打っており確かに甘いのですが、酸味もあり、ねっとり感がなくサラサラした甘さです。

アルコール感はほぼ感じませんが、りんごや白桃のような甘さと酸味で発酵感を感じます。

とても美味しいです。

粗雑な表現をすると、甘さ控えめなスポーツドリンクのような雰囲気です。

甘酸っぱくてとても美味しい日本酒でした
また飲みたいです

男山「復古酒」生(蔵元限定販売品)

男山蔵元限定「復古酒」生の瓶

こちらも、甘口純米酒と同様の蔵元限定販売品、復古酒の生原酒です。

普通の、生原酒ではない復古酒は、普通のお店で購入することが可能です

復古酒について

公式webサイトによると、復古酒は「元禄時代の古文書に残された純米濃厚仕込みを再現」した日本酒で、とっても甘いお酒です。

元禄時代の古文書に残された純米濃厚仕込みを再現

引用元:男山公式Webサイト

「男山」復古酒生原酒(蔵元限定販売品)のスペック

項目情報
種類純米酒(生原酒)
精米歩合65%
原料米国産米100%
アルコール度数17%
日本酒度マイナス53

お酒の比重を示す日本酒度は驚愕のマイナス53
とっても甘いことが、数値でも証明されていますね

男山「復古酒」生のこもあき評価

男山蔵元限定「復古酒」生の札
香り
軽やか
華やか
甘味
軽快
濃厚
酸味
軽い
強い
旨味
軽い
強い
辛味、苦味
軽い
強い

男山「復古酒」生の感想(色と香り)

男山蔵元限定「復古酒」生の色

色は濃い琥珀系です。

トロっとしています。

香りは、キウイとかリンゴを思い出す香りです。

思いのほか爽やか系の香りでした

男山「復古酒」生の感想(味)

感想としては「甘い!」の一言に尽きます。

フレッシュ感はありますが、それを上回ってくる甘さです。

ねっとりとした甘さですが、しっかりとした酸味も持っており旨味も感じます。

後味(余韻)は、まるでシロップ(シラップ)のかき氷を食べた後のようです。氷に復古酒をかけてかき氷にしても違和感がないと思います。

甘さで舌がビリビリするくらいなので、ロックでも楽しめますし、炭酸で割っても美味しいです。

もうね、「甘い」の一言
貴醸酒と同等かそれ以上の甘さです
かき氷製造機欲しかったな

男山「寒酒」

男山「寒酒」の瓶

こちらのお酒は「寒酒」(かんしゅ)です。普通にお店で毎日買える日本酒です。

寒酒とは

ラベルには次のように記載されています。

「寒の入り」から「立春」までに仕込んだお酒で、夏を越えて熟成させた日本酒

男山「寒酒」のラベルから引用

伝統的な酒造りでは、古来からある暦を大事にしていて、素敵だと思います。

ちなみに、「寒の入り」や「立春」は二十四節気の言い方で、下記の通りです。

  • 「寒の入り」は「小寒」の入りで寒さがだんだん厳しくなる、1月5日ころ
  • 「立春」は春の始まりとされる2月4日ころ

まぁ、立春といっても2月初旬の北海道は「冬真っ盛り」な気候ですけどね

男山「寒酒」(かんしゅ)のスペック

項目情報
種類特別本醸造
精米歩合60%
原料米国産米100%
アルコール度数13%

男山「寒酒」のこもあき評価

男山「寒酒」のラベル
香り
軽やか
華やか
甘味
軽快
濃厚
酸味
軽い
強い
旨味
軽い
強い
辛味、苦味
軽い
強い

男山「寒酒」の感想(色と香り)

男山「寒酒」の色

色はうっすらブラウンを感じる透明色です。

香りは、「さくらんぼ」のような甘酸っぱさを感じさせる香りです。

男山「寒酒」の感想(味)

全体的にあっさり系です。

やや甘い系の日本酒ですが、サラッとした甘さでスイスイ飲めます。

個人的には、常温のほうが味が際立つので、美味しく感じました。

常温ですとアルコール感も少し強くなるので、お好みに合わせて調節ですね。

この価格帯(執筆時点で1000円とちょっと)で購入できるお酒としては、とても美味しいと思います。

北海道内では、食品量販店(スーパーなど)でよく見かけるお酒なので、いつでも購入可能です。

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男山(新酒)「北の稲穂」純米しぼりたて

男山「北の稲穂」純米しぼりたて(新酒)の瓶

続いてご紹介するのは「北の稲穂」(純米搾りたて)です。

北の稲穂の中でも、この「純米しぼりたて」のラベルは冬の時期しか販売されていない季節限定品です。

新酒とは

その年に収穫された新米を使って醸造された日本酒を新酒と言います。

お米が収穫された後に造られるので、11月くらいからが多いですね
酒屋さんに行くのが楽しみな時期です

男山「北の稲穂」純米しぼりたてのスペック

項目情報
種類純米しぼりたて
精米歩合55%
原料米北海道産酒造好適米100%
アルコール度数17%

男山「北の稲穂」純米しぼりたてのこもあき評価

男山「北の稲穂」純米しぼりたて(新酒)のラベル
香り
軽やか
華やか
甘味
軽快
濃厚
酸味
軽い
強い
旨味
軽い
強い
辛味、苦味
軽い
強い

男山「北の稲穂」純米しぼりたての感想(色と香り)

男山「北の稲穂」純米しぼりたて(新酒)の色

色はうっすらブラウンを感じる透明色です。

香りは、リンゴ系のフレッシュ、フルーティな香りです。

男山「北の稲穂」純米しぼりたての感想(味)

男山「北の稲穂」純米しぼりたて(新酒)の札

全体的にスッキリしたお酒の印象です。

いわゆる「辛口系」の日本酒ながら、ほのかな甘みと酸味を感じます。

かといって、甘酸っぱい系の日本酒ではないです。

また、ピリリとした苦辛感が余韻として残ります。

脂のりのりのお刺身とよく合いました。

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男山「春の誘ない」

男山「春の誘い」の瓶

続いては、春の限定品「春の誘ない」です。

瓶は、蔵元直営店限定の「甘口純米酒」と同じ、桜と錦鯉がプリントされた瓶ですね。

男山「春の誘ない」のスペック

項目情報
種類純米酒
精米歩合60%
原料米国産米100%
アルコール度数11%(低アルコール)

スペックも蔵元限定品の甘口純米酒と同じようです
同じコンセプトで醸された日本酒かもしれませんね

男山「春の誘ない」のこもあき評価

男山「春の誘い」のラベル
香り
軽やか
華やか
甘味
軽快
濃厚
酸味
軽い
強い
旨味
軽い
強い
辛味、苦味
軽い
強い

男山「春の誘ない」の感想(色と香り)

男山「春の誘ない」の色

色はゴールド関係で、結構濃い目の色です。

香りは、さくらんぼを感じる、フルーティな感じでした。

甘酸っぱさを連想させる、春にぴったりの香りですね。

男山「春の誘ない」の感想(味)

香りもそうでしたが、味もサクランボを連想させる美味しいお味

苦味や辛さはありませんが、余韻にほんの僅かな渋みを感じました。

粗雑な表現をすると、レモン系のスポーツドリンクのような雰囲気です。

とても飲みやすい日本酒で、ジュースのように飲んでしまいました

おわりに

男山「好都合」のキャップ

記事を読んでいただいてありがとうございました。

男山は北海道民にとっては、近くのお店で気軽に購入できる日本酒ですので、もっと色々と飲んで記事を充実させていきたいと思います。

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